ハッピーな豆腐たち

豆腐料理のレシピ集をつくろう
 「豆腐ときくと、どういうわけか、わたしは豆腐そのものより、子供のころ見た豆腐屋さんのことを思い出す。以前、商店街には必ず一軒、豆腐屋があった。まわりがまだ寝静まっている早朝から、豆腐屋だけは明かりがつき、その奥から凍えた道に向けて湯気が出ていた。子供心に、豆腐屋さんのおじさんとおばさんは働きものだ、と思い続けていた。  その後、大学にすすんで遊び呆けるようになり、明け方、徹夜の麻雀を終えて帰るとき、豆腐屋の前を通 ると、なにか自分だけ遊んで、ひどく悪いことをしてきたような気持ちになった。湯気のなかで、カッパと長靴をはいて働いている人をみると、仕送りしてくれる両親を思い出して、すまない気持ちになった。」 「豆腐にはいろいろな料理法があるが、本命はやはり、湯豆腐と冷ややっこである。この二つの料理法は簡単だが、それだけに豆腐の本当の味を楽しむことができる。寒いとき、湯を吹きながら食べる湯豆腐、暑いとき、ねぎとおろし生姜で食べる冷ややっこ。ともに日本という風土であればこそ、育まれてきた味である。……はっきりいって、豆腐で一番旨いのは国産の大豆で、天然のニガリをつかってつくられた豆腐である。」

 以上は、渡辺淳一氏の著作「これをたべなきゃ・わたしの食物史」の中の豆腐に関わる一節です。確かに豆腐の味を本当に味わうならば、冷や奴 か、湯豆腐だと思います。しかしながら、江戸時代に豆腐のレシピ集ともいえる「豆腐百珍」がベストセラーになったように、人間の食欲は際限なく豆腐の可能性を追い続けるのです。沖縄の豆腐チャンプルーや、中国の麻婆豆腐なども、豆腐あってのシロモノです。百珍を目指して、Web上で豆腐料理の集大成ができれば最高。そんな夢に皆さんもぜひ協力してください。
   
 
  冷や奴
  【冷や奴】は豆腐の味を楽しむ最もベーシックな食べ方で、夏の定番!
 
 
【豆腐ステーキ】塩コショー等で味付けをしながら両面をフライパンで焼く。